和地 孝 (わちたかし)テルモ会長兼CEO
注射器や輸液セットなど、広く病院で使われる医療器具から、血管治療用のカテーテルや人工心肺システム機器などの最先端医療商品まで幅広く製造し、補助人工心臓の開発などを進めている医療機器総合メーカー。1921年、北里柴三郎博士を中心とした医師24人が集まり、国産体温計の製造を目指して設立された赤線検温器という企業がテルモの前身。以来「体温計のテルモ」として有名に。90年代初頭、3期連続の赤字決算に転落。富士銀行から派遣されていた和地孝が社長に就任し、企業風土改革に着手。10期連続増収を続け、売上は約2倍、利益は約30倍伸ばす。
《プロフィール》
1935年生まれ。横浜国立大学経済学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。88年同行取締役。翌年、テルモ社長戸淳三雄氏の強い要請を受け、常務に就任。93年戸澤氏が急逝。代表取締役専務として経営の実務を担当。翌94年副社長。95年社長に就任。04より会長兼CEO。