山口良治 (やまぐちよしはる)京都市立伏見工業高校ラグビー部監督
昭和56年の全国高校ラグビー大会の優勝監督。
やる気のない生徒、ひ弱な生徒、問題児…など、京都府内予選でさえ“出ると負け”の名もない弱小チームを、わずか6年で日本一の強豪チームにする。氏の監督としての指導方法は、「黙って学校を休まない」「約束を守れ」という初歩的なことから出発して、文字通り生徒と一体になった「裸の人間のふれあい」、生徒を徹底して信ずる「信は力なり」を尊んだ感動的なものである。誠しやかな教育論と違い、生徒と一緒になって正月も返上し、泥んこになって汗と涙に明け暮れた教育ドラマは多くの人の胸を打つ。どんな若者でも鍛え方一つで日本一になれる、不可能を可能にする熱血教育論。
《略歴》
1943年、福井県生まれ。
若狭農林高校から日本大学を経て、日本体育大学へ編入学、4年生で全関東に選ばれる。卒業後、岐阜県教員から京都市役所へ。
1967年のイースタン・サバーブス戦より日本代表メンバー、1968年のニュージーランド遠征、1971年の対イングランド戦、1973年の英仏遠征など、数々の国際試合、ビッグゲームを経験。
1974年に京都市立伏見工業高校へ赴任。体育教諭。翌年から同校ラグビー部監督をつとめ、1981年第60回全国高校ラグビーフットボール大会に優勝。