坂田成美 (さかたなるみ)「ハガキ道に生きる」の著書
昭和15年2月20日生れ。一男二女の長男。向原高校卒業。昭和42年(27才)結婚。昭和46年8月森信三先生に出会う。昭和50年10月、一男二女を遺して妻死別。百姓の合間に種々の日雇い職を経験。大工の名人に出会い、30才過ぎよりその配下で働き、現在に至る。大工兼業の百姓に従事しなから、ハガキ道一筋にかけた真実には眼を瞠るものがある。そのハガキ道は、一葉の「ハガキ」に全生命を托するやり方で、わずかに一枚のハガキでも、読む者をして感銘を呼びおこす。毎日、一日もかかさず、旅にあっても寸暇を惜しみ、乗車中でも、複写ハガキを構え、どんな人にも、どんな事でもハガキに託し、必ず返信し、しかもその一枚にこめられた謙虚な姿勢は心打たれるものがある。活動は一見地味なようであるが、内に燃える真実は一条鉄の如しで、大地に根ざした優しさがあり、この「ハガキの功徳」に気づき、「複写ハガキ」を始める方が一人でも増えることが氏の願いである。