赤尾蔵之助 (あかおくらのすけ)ホテルニューアカオ社長
だれも見向きもしなかった断がい絶壁の“自殺の名所”錦ケ浦への立地。団体客より個人客に的を絞り、プール、テニスコート、コーヒー、マージャンの無料サービスなど、観光地ホテルの逆をいくユニークな経営で業続を着実に伸ばしている。名産店を開いていた赤尾社長が昭和29年、熱海市汐見町に資本金30万円で木造2階建て、客室12の小さな旅館「赤尾ホテル」を設立したのが始まり。汐見のホテルの増築を重ねる一方で、38年にやっと錦ケ浦の土地を確保。48年に20階建て、客室27、収容人員千人のホテルが完成した。現在では、従来の稼動率85%から40%になっても十分利益の出る「不景気型経営」を実現。家族向きホテル志向を強め、チェックイン・アウト時間を延長するなど様々な工夫を重ね「3日遊べる1泊旅行」をキャッチフレーズに、本当のサービスを売る。年間平均稼動率43%。